代表選手から予想される、ザックジャパンの主戦術とキーパーソン

ブラジルワールドカップに臨む、男子サッカー日本代表が発表された。

GK
川島 永嗣 カワシマ エイジ(スタンダール・リエージュ/ベルギー)
西川 周作 ニシカワ シュウサク(浦和レッズ)
権田 修一 ゴンダ シュウイチ(FC東京)
DF
今野 泰幸 コンノ ヤスユキ(ガンバ大阪)
伊野波 雅彦 イノハ マサヒコ(ジュビロ磐田)
長友 佑都 ナガトモ ユウト(インテル・ミラノ/イタリア)
森重 真人 モリシゲ マサト(FC東京)
内田 篤人 ウチダ アツト(FCシャルケ04/ドイツ)
吉田 麻也 ヨシダ マヤ(サウサンプトン/イングランド)
酒井 宏樹 サカイ ヒロキ(ハノーファー96/ドイツ)
酒井 高徳 サカイ ゴウトク(VfBシュツットガルト/ドイツ)
MF
遠藤 保仁 エンドウ ヤスヒト(ガンバ大阪)
長谷部 誠 ハセベ マコト(1.FCニュルンベルク/ドイツ)
青山 敏弘 アオヤマ トシヒロ(サンフレッチェ広島)
山口 蛍 ヤマグチ ホタル (セレッソ大阪)
FW
大久保 嘉人 オオクボ ヨシト(川崎フロンターレ)
岡崎 慎司 オカザキ シンジ(1.FSVマインツ05/ドイツ)
本田 圭佑 ホンダ ケイスケ(ACミラン/イタリア)
香川 真司 カガワ シンジ(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)
清武 弘嗣 キヨタケ ヒロシ(1.FCニュルンベルク/ドイツ)
柿谷 曜一朗 カキタニ ヨウイチロウ(セレッソ大阪)
齋藤 学 サイトウ マナブ(横浜F・マリノス)
大迫 勇也 オオサコ ユウヤ(TSV1860ミュンヘン/ドイツ)

ザッケローニ監督が攻撃的と評するこのメンバーだが、本当に攻撃的になるのかどうかはこれからの壮行試合を見てからだ。何せ、前回のワールドカップでは最後の最後まで悩んだ挙句、中村俊輔を下げて本田圭佑を使ったのだから。

私が思うに、ザッケローニのサッカーはボールを持って仕掛ける技術と走力重視だ。横パス上手は遠藤くらいで、後は基本的に縦、もしくは斜めへの突破が得意な選手ばかりである。

アジア予選を見ればわかるように、またスペイン代表やバルセロナが最近敗北するケースが増えてきたように、高度なパスワークと技術によってフィニッシュまでもっていく戦術は対策研究が進み、難しくなってきている。前回のようなスペインサッカーは世界レベルではかなり難しいと考えるべきだろう。ましてや情報戦ともいえるワールドカップでは一筋縄ではいかないと考えられる。

そうなると、日本の武器は走力だけになるのである。

そんな今回の日本代表が取る戦術は、基本的には高速のカウンターアタックになるだろう。前線からプレスをかけて、相手ミスを奪い取ってのショートカウンターと、自陣深くで跳ね返したボールを2~3人でフィニッシュまで持って行く長距離のカウンター。これがワールドカップでの武器となる。

そう考えた時に、キープレイヤーとなる選手は誰か。

まずは当然、得点源として期待される、香川、岡崎。そして柿谷と大久保だ。

彼らのエリア付近での瞬間的なスピードとシュートまで運ぶ能力が非常に重要になってくる。個人的には大舞台に強い印象のある大久保の活躍と、全体を乗せる意味で岡崎の闘志あふれるファインゴールに期待したい。彼らが少ないチャンスをどれだけモノにできるかで日本の浮き沈みが左右されるだろう。

そして、最重要だと私が考えるのは長谷部、今野、長友の三人である。

ボールの奪取がまず第一であり、その核となるのが長谷部。彼がいかに守備時にボールに触れられるか、それがまず大切である。怪我で実戦から遠ざかった機会が長かったが、復活してどれだけ試合勘を研ぎ澄ますことができるか注目である。また、同じく奪取率が高い今野。前線への距離は遠いが、縦に出せるボランチにいかに早く繋ぐことができるか。それが日本が縦に走るスピードを左右する。

長友に代表されるが、長谷部、今野とも、「長い距離を走れる」選手である。カウンターアタックを考えた際に、彼らの走力は本当に大きな武器になる。これは内田や遠藤や香川にはない能力だ。カウンターの際に、3人目4人目のストライカーになれる選手が彼らなのである(もちろん今野の出番は少ないが)。

一方で、守備には不安が残る。最終ラインの高さという点では、結局解消することまではできなかった。そして、前線を見てもセットプレイやパワープレイに世界レベルで通用する高さのある選手はいない。それがヨーロッパ勢、特にイタリアやドイツと試合するなら不利になることは間違いないだろう。

守備を固められなければカウンターアタックは機能しないので、いかに空中戦でなく地上戦でボールを奪取するか、そして空中戦で耐えるかが重要になってくる。

不安な点としてもうひとつ挙げるならば、守備に関する戦術にあまり幅がないことだ。たとえば、相手のキーマンや高さのあるFWにマンマークをつけるような戦術を取ろうと思っても、適任者がいない。そういう意味では青山より細貝だった気がする。また、そうしたマークをつけた場合、オフェンスのリズムやシステムが崩壊するようなもろさもある。

攻撃を重視したというだけあって、逆に守備の脆さが気になる今回の日本代表。

しかし、逆に考えれば、今までのワールドカップで、真に攻撃しようという姿勢を見せることができたことは無かったのだから、攻めるしかない陣容となったのである。グループリーグ予選を突破することができるのか、世界レベルの攻撃力となっただろう前線部隊の活躍と、影ながら日本の躍進を支えてきた守備陣の歴史がいかに化学反応を起こすのか期待してみようではないか。

ある意味同タイプのアタッカーも多いのは、コンディションの好不調があろうと、やりたいサッカーをやろうという意志の表れかもしれない。面白いサッカーができるのではないか。最後まで期待しながらザックジャパンを応援したい。

 

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